鹿駆動勉強会に参加してきました

4/29に奈良の新公会堂・能楽堂で行われた、鹿駆動勉強会に参加してきました。

10時半に奈良駅に到着、13時の開場まで奈良公園を観光することにしました。鹿を横目に、南大門、東大寺の大仏、お昼の釜飯・・・雲一つない晴天で初夏の陽気だった中、一眼レフと替えのレンズ、Macを背負って歩き回った後は、当然汗だく。。飲食禁止というおごそかな能楽堂に、こんな状態で行ってしまってごめんなさい。

今回の勉強会は、特にテーマは絞らないLT大会でした。どの方のトークも面白かったのですが、20人全部は書ききれないので(汗)、いくつか心に残ったものを挙げてみようと思います。

JavaFX @skrbさん
Dukeの形をしたウクレレ(Dukelele)を片手に、変わらぬ笑顔と安心の安定感には、毎度のことながら癒されました。SceneBuilderのβ版はJavaOneTokyoの時にベータ版が発表されたとのこと。JavaOneの基調講演で、会場が同時通訳に聞き入る中、Nandhiniさんの英語にタイムラグなく@skrbさんが拍手されて、連られて会場が拍手したアレは、その発表のことだったんだと、今ごろ気づきました(汗)。

JavaFXJavaScriptのテスト @mike_neckさん
JavaFXにWebViewが追加されたので、型安全のJavaの中でJSのテストができるんじゃないか、というお話。残念ながら、それ以上の話を聞くことはできませんでしたが、とても興味深い話で、またどこかで聞ける機会があればいいなと思いました。

システムアーキテクトになる前に覚えておきたいこと @s_kozakeさん
技術で盛り上がってきた中堅が、「いつまでPGやってんの?製造単価に見合わないんだよ」という会社の意向で設計や管理職になっていき、開発はオフショアに投げられるようになる…だから、システムアーキテクトが育たないし、そのせいで例えばJavaのシステムをCOBOLで書き直すようなおかしな開発があったりする・・・というお話で、かなり衝撃的でした。もちろん、技術だけでなく、マネージメントも業務知識も大事で、バランスが大切とのこと。とても心に響きました。

・新卒エンジニアが1年目を振り返る @kuchitamaさん
1年目は自分のコードに自信がないので、先輩はしっかりコードレビューしてあげて下さい、というお話。私が以前、研修中の新人全員に「自分のコードが読まれるのが恥ずかしい人は?」と聞いたら、ほぼ全員が手を挙げたことがありました。プログラムは、人のコードを読まないとどう書けば良いのかわからないし、読まれて評価されないと良くない点には気づかない、ということは私自身も身をもって感じています。@kuchitamaさんは、2年目なりたてとのことでしたが、大勢の前でしっかりと話ができていて、かつ1年目ならではの視点をしっかり主張していて素晴らしかったです。

イノベーションについて @dproject21さん
イノベーションには継続的イノベーションと破壊的イノベーションの2種類があって、全く新しい破壊的イノベーションを起こす天才にはなれなくても、継続的イノベーションも大事なんだよ、とのこと。また、イノベーションには3つの”ソウ”(空想・構想・実装)が大事で、妄想で終わってはいけないとのお話でした。こんなのあったらいいよねーという話はよくしますが、それを行動に移す力が自分には足りてないな、と奮い立たせられました。

・MongoDBで全文検索 @kiy0takaさん
Java製の全文検索はApacheSolrより、elasticSearchが使いやすいですよ、という紹介&デモ。JavaOneTokyoでのLTでも大爆笑をさらった@kiy0takaさんは、今回も心の声が漏れていたりで、面白かったです。

PHPフレームワークkohanaについて @nakauさん
現在仕事でkohanaをがっつり使って開発を行っていたので、個人的に注目の話のひとつでした。@nakauさんによると、日本のコミュニティを作って活動を始めているので参加して下さい、とのこと。kohanaを仕事で使ってみて、バージョンアップの敷居が高かったり、日本語ドキュメントが少なかったりとつらかったですが、コミュニティが盛り上がっていって、そういう声が取り入れられて、いいプロダクトになればいいなと期待しています。

・勉強会で話そう @irofさん
atndなどのツールができ、2年前とは勉強会というものが大きく変わって、話せるチャンスは大きく増えた、スピーカーで話すと得られるものはとても大きいので、LTなど敷居の低いものからどんどん話してみよう、というお話でした。私自身もよく参加するようになったのは昨年からで、TwitterUstreamなどが勉強会を盛り上げるツールとして使われていて、とても楽しく参加させてもらってます。いつかLTぐらいはしゃべれるようになりたいなぁ。

ところで、”鹿駆動”とはなんぞや、とみんなからも聞かれたし、私自身もわかりませんでした。いろいろ予想した結果、「こうなったら能楽堂でLTやるシカ」のサブタイトルからして、これは、”勉強やるしかない!やるしかない!やるシカ!”的な熱い意気込みなんだ、人間切羽詰まらないとやる気がしないからな、いいネーミングだな、と勝手に一人テンション上がってたのですが、前回の勉強会が”やきに駆動勉強会”(焼肉)だったというのを聞いて、”あっ、特に意味はなく、単に奈良だから、なのね”と悟りましたw そういう意味のないゆるい感じも、それはそれで好きです。

これまでもいくつも勉強会に参加してきましたが、LTのみの勉強会は今回が初めてでした。なにか一つのテーマについて深く学ぶことを目的とするなら、それについての勉強会が最適ですが、今回のLTだけの勉強会というのも、ひとつの視点、言語、技術にとらわれず、幅広い知識を得ることができて、また違った面白さがあることがわかりました。鹿駆動勉強会のスピーカー、スタッフの皆様、ありがとうございました!